紀田 真治Shinji Kida
(2007年入庫 法学部卒)
Career Step
融資担当の紀田の主な業務は、個人や法人の、消費者ローンや事業資金の融資審査。内勤での書類確認や窓口対応のほか、外勤でのお客さまの業況の変化確認など、日々忙しく動いている。「渉外業務の経験があるので、一つの案件におけるお客さまに対する起案段階から、実行、資金の回収に至るまで全体の流れを理解しながら業務ができています」。入庫して10年の中で、特に印象的なエピソードがある。東日本大震災の際、大手アウトドアメーカーのウエアが、被災者の方にたいへん役立ったという。そのアウトドアメーカーには、きたしんが融資した繊維メーカーが材料を卸していた。「被災者の方からアウトドアメーカーに、お礼の手紙が届いたそうです。そしてアウトドアメーカーから繊維メーカーに、この手紙をもらえたのも材料を卸してくれているおかげだと連絡があったそうなんです。これを受けて、繊維メーカーの担当者さまが私に『きたしんさんが融資を含めた取引をしてくれるから、こうしてうちの材料が人の役に立てた、ありがとう』と言ってくださいました。きたしんと取引してくださっている地域のお客さまの預金が回りまわって、遠く離れた東北の方の役に立てたのだと思うと、感慨もひとしおです」。お客さまにお礼を言っていただくことにやりがいを感じるとともに、自分の仕事に改めて誇りを持つことができたという。
紀田には、多くの後輩や部下がいる。「自分自身が、これまでとてもいい人たちに巡り合い、多くを教わってきました。今指導をする立場として、自分がしてもらったように、まず後輩たちの行動に対して最初から否定せず、彼らが自分なりに考え、動いてから指導をするようにしています。仕事を頼むときも、まる投げするのではなく道筋を示してからお願いします。一緒に仕事をするからには気持ちよく、お互い良かったと思えるようにしたいんです。うちの支店は若手が多く、また、私自身も上司に何でも相談しやすい環境です」。そう笑顔で話す紀田には同僚からよく声がかかっており、和やかな職場の雰囲気がよくわかる。また、信用金庫ならではの地域との交流にも常に本気で取組んでいる。「町内会の運動会や、掃除に参加しています。前の支店では、秋祭りでおみこしを担いでいました。こうした形の地域貢献もまた、きたしんの魅力のひとつです」。今後の目標は、個人や法人を問わず、お客さまの期待に応えられる金融のプロになること。「お客さまからすれば職員はすでにプロのように見えるかもしれませんが、自分の中ではまだまだ。どれだけ知識をつけても、100%ということはありません。そして勉強はもちろんですが、お客さまと信頼関係を築くことが大切。知識と信頼を得て、地域の皆さまの力になりたいと考えています」。