石川 春花Haruka Ishikawa
(2014年入庫 文学部卒)
One Day Schedule
石川がテラーを務める支店は、賑やかな駅前に位置する。「とても忙しい店舗ですが、お客さまとお話をするのが何よりの楽しみ。」と、うれしそうに顔をほころばせる。チーフテラーとして支店の現金管理からATMへの補充、後輩の指導まですべてを任されている。「慣れるまでは苦労の連続で、お金というものを大量に扱う責任もプレッシャーでした。でも、まわりの手厚いサポートもありましたし、次第に商品知識が増えてくると、一つひとつバラバラに感じていた仕事にもつながりが見えてきて、おもしろく感じられるようになったんです」。印鑑紛失などの難しい手続きも、今ではスムーズに受付できるようになったと言う。また、「お客さまとの何気ない会話の中からもニーズを引き出すよう心掛けています。その中から家族構成をつかんで、高校や大学受験を控えたお子さまがいれば、それまで積み立てをしましょうねとか。『子育てがんばる定期積金』という商品があって、金利が上乗せされるんです」。単に要望に応えるだけでなく、ベストな金融サービスの提案やセールスにまでいかに発展させるかがポイント。「せっかく当庫を選んでいただいたのだから、お客さまに少しでも喜んでいただき、お得に利用してもらいたい」という石川の心遣いでもある。
また来たいと思える丁寧な接客と同様、新たなニーズを掘り起こすのもテラーの大切な仕事。「近くの病院で働いているお客さまで、お話をしている中からご主人が定年退職されることを知り、退職金定期「ひとまず」を提案しました。しばらくして、ご夫婦で私を訪ねて来てくださり、ご契約をいただいたときは、本当にうれしかったです」。つい先日、ご主人の年金振込口座も当庫に指定していただいたとのこと。お客さまが石川を信頼し、その商品に満足しているという確かな証拠だ。「気をつけているのは、ミスをしないこと」。基本的なことだが、大切なお客さまのお金を預かっているからこそ、一瞬のミスも許されない。石川が活用しているのは、入庫以来、自分でまとめてきたノート。為替やオペレーションなど業務ごとに整理し、今でも気がついたことを追加・更新していく生きたマニュアルだ。「ノートを見ながら、後輩に指導することもあります。自分が当時、思っていた疑問を再発見できたり、役立つことがいろいろあるので手放せません」。チーフになってからは、自分の仕事だけではなく、支店全体の動きや数字も意識するようになった。「必要な商品知識や資格をもっと増やして、お客さま一人ひとりと向き合った接客をしていきたいです」と語る石川の笑顔に、プロとしての自信も着実に育っている。